日本ファッション界の巨匠ヨウジヤマモト,アートを叫ぶ!


出典先:http://forzastyle.com/articles/-/50255

日本を代表するファッション界の巨匠の一人、ヨウジヤマモト(山本耀司氏)と、若手画家の朝倉優佳氏がコラボした「画と機」という展覧会が、東京(初台)オペラシティで開催されている。

ファッション界の73歳の巨匠と、28歳の若手画家の異色の組み合わせはどうやって生まれたか?タイトル「画と機」に込められた想いは?
興味深いこの展覧会の内容を少しだけご紹介します。

先ずは二人の経歴をさらっとご紹介


出典先画像(FASHIONSNAP):http://www.fashionsnap.com/news/2016-12-09/gatoki-yohji-asakura/

山本耀司氏は1972年にY’s(ワイズ)という既製服の会社を設立。1977年には東京コレクションを1981年にはパリ・プレタポルテコレクションデビューを果たす。大手企業の制服や、演劇・映画の衣裳もデザイン。一時は経営危機もあったが乗り越え、フランスや日本で数々の勲章を受賞している正に日本ファッション界の巨匠であり、現役のデザイナーである。

朝倉優佳氏は女子美術大学大学院博士後期課程絵画領域在籍の画家で、同大学院在学中はドイツに留学していた経験を持つ。そこでの授業は日本とは違い、生徒同士のディスカッションやプレゼンテーションがあるのが驚きであり、貴重な経験だったと同氏は在学中のレポートで語っている。現在、大型の壁面への絵画や、ライブペインティングなどのアート活動を行なっている。

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年齢、性別、業界さえも違う山本氏と朝倉氏。何故この二人がコラボしたのか?
経歴からでは全くわからないですね。次の章でこんな二人のコラボのきっかけなどをご紹介したいと思います。

異色のコラボのきっかけと、展覧会タイトル「画と機」に込められた想い

★どうしてこの二人で展覧会を開催?

ここ数シーズン、ヨウジヤマモトの服は絵画からインスピレーションを受けているという。その一つとして画家の朝倉氏と昨年2016年春夏メンズ&ウィメンズコレクションからコラボも試みているようで、時には朝倉氏が山本氏の服に大胆なペイントをすることもあった。

★展覧会タイトル「画と機」に込められた熱い想い


出典先:http://rollingstonejapan.com/articles/detail/27379/5/1/1

山本氏は最近の地球規模の異常気象や、身勝手な世界政治・情勢に疑問を抱き、ファッションやアートの領域を取っ払い、世界を繋ぐ一つのきっかけになればと、真剣な想いでこの展覧会に臨んだようだ。

「画と機」のタイトルは、山本氏からの依頼で編集工学者である松岡正剛氏が考えた。「画」は”絵画”の意味であり、「機」は”機会”、”はずみ”、”機織(服)”を意味する。

山本氏の”手先の器用な日本人の職人技など、大切な財産と考え、大事にしていこう”というメッセージが込められている。

この「画と機」の二つの文字は、「絵画とファッション」だったり、「二次元と三次元」だったり、「男と女」など、反発しつつも逃れられない縁のような、創造の世界における関係を表していると言う。

面白いなぁと思ったのは、「画」と「機」で、「がき」と読むことから、「ガキ=子供」が、世間からの目への反抗としての表現も含まれているという所だ。

血気盛んな73歳はとあるインタビューでこうも言う「たかがファッションで成功したからと言って、アートを舐めんなと言われるかもしれないそれは覚悟の上。40年以上仕事をして疲れ切った男が真剣勝負している姿を是非若い人に見て欲しい」と。

時代に流されない反骨精神を未だ持ち続けている山本氏。数々の賞を受賞しても、73歳という年齢になっても創造力と熱い想いは冷めることがない。

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▼ヨウジヤマモト(yohji yamamoto)2016年春夏プレタポルテコレクション

出典先:http://www.vogue.co.jp/collection/brand/yohji-yamamoto/16ss-rtw

ファッションサイトVOGUEのレポートによると、このコレクションで山本氏が訴えたかった事は、地球温暖化への抗議だという。大きな傘とアディダスの全天候型ブーツを持ったモデル。ここでもターゲットは若者。未来を担う若者よ、立ち上がれというメッセージなのかもしれない。

「画と機」展覧会の見どころと詳細

★展覧会の見どころ

これまでにも山本氏はスタイル画を始め、ファションに関わる絵を描いてきた。しかし、この展示会のほとんどの絵は、昨年10月以降に制作した新作で朝起きて夜遅くまで制作に打ち込んで来たという。

山本氏が絶賛する朝倉氏の”手先から生まれる素晴らしいメッセージ力”がある作品たちや、戦争により、山本氏が0歳の時に亡くなったお父様の兵隊の人物画などが見所の一つだ。また、二人の約180点にも登る絵画や彫刻、コレクションの作品のみならず、来場者を楽しませる音楽やBGMなどの演出も行なっている。

非常口のピクトグラムに山本氏が登場する演出が遊び心満載で可愛いですね。

出典先:https://www.fashion-press.net/news/21182

★展覧会詳細情報

画と機 山本耀司・朝倉優佳 Painting and Weaving Opportunity : Yohji Yamamoto・Yuuka Asakura(サブタイトル:いつも手遅れ)

  • 開催期間:2016年12月10日(土)〜 2017年3月12日(日)
  • 展示会場:東京オペラシティ アートギャラリー(3Fギャラリー1, 2)
  • 開催時間:11:00 〜19:00 (金・土は11:00 〜 20:00)※最終入場は閉館30分前迄
  • 休館日 :月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、2月12日(日・全館休館日)
  • 入場料 :一般 1,200円(※団体1,000円)、大学・高校生 800円(※団体600円)、中学生以下無料※団体は15名以上
  • お問い合わせ:03-5777-8600

▼詳しくは「画と機」公式ホームページをご覧ください。

公式ホームページ:http://www.operacity.jp/ag/exh193/index.php

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不思議なサブタイトルですが、これは朝倉氏がたまたま持っていた本(アントニオ・タブッキ著)のタイトルだそうで、山本氏が気に入りそのままサブタイトルになったそうです。

読売新聞の夕刊に山本氏の談話でこんな事が書いてありました。「(ひらめきが)降りてくる瞬間に、服作りも描画も気が付ける感度が大切」。サブタイトルの決め方も当てはまるのではないだろうか?そして私も、何かを見て”活かせる”、”感じられる”感度を磨きたいなぁと思いました。

また、展覧会のリミテッドアイテムとして、@Yohji YamamotoのTシャツ、パーカー、トートバッグが販売されます。ギャラリーショップとリミテッドショップの2店のみの限定発売ですので、ご興味ある方はお見逃しなく!!

▼半袖Tシャツ6,000円、トートバッグ6,500円(共に税抜き)

出典先:http://forzastyle.com/articles/-/50255

クールでカッコいいですね。私は昔、Y’sの羊革とナイロンのショルダーバッグを通勤途中で見かけ一目惚れし、その後買いに行った思い出があります。シンプルでクールでユニセックスな雰囲気が気に入ったのを覚えています。

まとめ


出典先:https://www.fashion-press.net/news/21182

この展示会では山本氏の2017年春夏コレクションの服もマネキンには着せず、異形のボディに纏わせて魅せる。ファッション展を想像して行くと期待を裏切られるそうですが、それはいい意味で裏切られることになるようです。

「世界を繋ぐにはアートしかない」。昨今の世界情勢を考えてこの展示会を開催したんですね。山本耀司氏73歳。巨匠と言われる身であってもまだまだ熱い想いがある。次の世代へ、若者への応援歌、叱咤激励とも言えるパワーを感じる展示会です。

top画像出典先:http://www.walkerplus.com/event/ar0313e164394/
※photo:田原桂一氏

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